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LUXMAN M-600A アンプ

P10100010003 (9)

この写真を撮るのに使ったデジカメは、十年以上前のPCにオマケとして付いていた物。
実物は湾曲してはおらず、赤みがかったりもしていない。
その麗しさを収めておけなかった事が実に悔やまれる。

初秋から僅か半年の付き合いだったが、実に濃厚な時を過ごした。
あの時ほどオーディオに熱を上げた時は無い、取れる時間のほとんどを費やした。

今までに手にしたどのアンプよりもシャーシの仕上げが美しかった。
その清澄にして厳粛なる佇まいは、見る度に思わず背筋を正してしまう程だ。
前面パネルの無駄の無さは、オーディオの何たるかを象徴している。

ボリュームメーターの明かりは、焚き火を眺める古人の趣きを彷彿させる。

触れるとひんやりと冷たく、火を入れると徐々に暖かくなり、暫くすると灼ける程に熱くなる。
最初の三十分はウォームアップの為に軽めの曲を流し、アンプの声に耳を傾ける。
音色に僅かの暖かみと力強さを感じ取った後、音圧を上げて行く。

このアンプと向き合う時には敬意を払い、部屋の明かりを落とし、暖房器具さえ使わなかった。
各電源は絶縁されているとは言え、全く干渉しないという訳ではない。
目を閉じ耳を澄まし、全身で音を受け止める。時には、楽器の種類や数、配置まで確認する様に。

音の宇宙で一人、星を眺める。これだけで充分だ、他には何もいらない――


あらゆる面でL-550AⅡのパワーアンプ部分を上回っていた。
静粛性、駆動力、制動力、瞬時電流供給能力。どれを取っても申し分無い。
およそアンプにこれ以上の性能は不要だ、後はその使い方次第。

ATCのSCM19に見合わせる為に購入した物だったが、一台のステレオアンプでは力不足だった。
しかし言うまでも無く、このアンプ自体に問題がある訳ではない。
一般的な感覚で言えば、充分に鳴らせていると言われる範疇だ。

ダンピングは完璧だった。強烈なバスドラムは流石に無理だが、
パイプオルガンの通奏低音でさえいくらか余力があった。

BTL接続でモノラル化する事も可能で、その場合の出力W数は四倍となる。つまり6dB分の余裕が出来る。

それと、これまで幾度と無く耳にしたが、出力W数など僅かで充分という主張は場合にもよる。
例えば、1Wアンプで85dB連続で出せるから充分という訳ではない。
ピーク信号を考慮する必要があるという事。連続での音圧+15dBは最低でも確保したい。

手元にPAA6というオーディオアナライザーがある。高価だが実に便利な代物。
これで音圧を測ってみたら驚きだ。連続85dB前後で鳴らした所、ピークで95dB前後、
ピーク中のピークでなんと100dB前後と表示された。ただしこれはロックの場合。

つまり、100dB-85dB → 15dB の増幅を3dBで割って5という数字が生じる。
これに単位のWを合せて、2の5乗で32Wが必要となる。

ATCのような低能率のスピーカーでなければ、30Wもあれば充分だ。
(SCM19は公称で85dB、実測だと83.5dBくらい)

後継機ではODNF回路が向上している為、さらに歪み感は低減されているだろう。

P10100010003 (3)  



[タグ] オーディオ
  1. 2014/12/10(水) 23:15:54|
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LUXMAN L-550AII

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先日に述べた、ラックスマンの純A級プリメインアンプ。
当時のラックスにおける石プリメイン五兄弟の四男だった。

やはりアンプはmade in Japanに限る、スピーカーはどうしても船来ばかりだけれど。

ボリュームメーターはメカメカしくて所有欲を満たしてくれる。

小さい花火の音が入力された時に、針が思いっきり右側に振れて、
重低音のパワーは危険だと思う様になった。
あれ以来、雷、花火、爆発音などがする時は音量を小さくするクセがついてしまった。

メーターが無いと駄目って人も多いし、自分も当初は喜んでいたけど、
視界に動く余計な物があると集中力が削がれる為、不要だと思う様になった。

これの電源を入れて30分もすると部屋の温度が3度程上がって、
クーラーの冷風を凌駕する勢い。あの夏は暑さとの戦いだった。
“暑いときはラーメン”みたいなノリでロックを聴くのが流行っていた、自分の中で。

扇風機2台で冷してた為か、故障の兆しは無かった。
排熱を忘れてアンプを壊した事が無いのは、私の小さな誇りの一つ。

リモコンでのボリュームは3dB刻みくらいで極端だった。
電子ボリュームに慣れていた身の上としては、音量調節が難しかった。

やはり純A級は良い、音が生きている。身体が自然とリズムを刻む。

ラックスのプリは暖色系で、パワーはミネラルウォーターみたいな感じがした。
プリメインだと、どっちかだけ選んで使うという遊びも楽しめた。

バランス入力があるのはこのアンプの良心の一つ。
ノイズが混入しづらい為、S/N比が若干だが良くなる。

帰還回路のODNFも素晴らしい、どういった仕組みかは良く分からないけれど、
音の全体から負の要素だけを取り除いてくれる。良い部分を失う感じが無い。
抵抗値を上げて強引に音をろ過するのとは、一線を画している。

パワーアンプとしての駆動力は、ウーファーのマグネット重量1kg以内くらいだろうか、
フォスのG1300は鳴らなかったという話を聞いた事がある。
逆起電力や背圧にもよるけど、瞬時電流供給能力が足りなかったのだろう。

ネオジウムを使用した非モニター系のスピーカーが向いていると思う。

パワー部のコンデンサーは10000μfが4つ。
大容量のコンデンサーは見て分かる通り、スピードよりパワー重視。
軽快な程ではないけれど、そこまで足は遅くない。

前にも書いたけど、タンノイのAutograph miniとの相性は良かった。
タンノイの持つ気品に柔和さを加えてくれた。

駆動力を持て余す為、スピーカーは邪道だがサブウーファーに直列接続した。
何とかオーケストラも聴ける様になった。

後継機では遂に、電子制御アッテネーターLECUAが搭載され、
ODNFの回路もブラッシュアップされた。あらゆる面で本機を上回っている事だろう。

P10100811.jpg

[タグ] オーディオ
  1. 2014/11/06(木) 06:17:07|
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Micropure Cz201ES

gyj5j56i4i7 (2)

古いコンデジだと、折角の木目もイマイチ映えない。
全く撮り方を知らない昔を思うと、少し恥ずかしくもある。何年も前の写真だ。

村田製作所の球体セラミックツィーター、
ダブルネオジウムマグネットを使用した100mmペーパーコーン。

先日からくどい様だが、ネオジウムはやはり良い物だ、設計時に排熱にさえ注意すれば。
フェライトだったら何倍もの質量が必要になる所。

ダイナミックレンジが充分で、上がる音圧が面白くて仕方無かった。
フロントバッフルの隙間のお陰か、内圧が上がらない開放型の鳴りを思わせる。

フルレンジ+スーパーツィーターだと、
3000Hz以降の高音の指向性が極めて悪く、暖色傾向の音と相まって不自然だった。
スーパーツィーターのお陰で音場は広大だった、流石は村田製作所。

村田製作所にはオーディオ界に再臨して頂きたい所だ。

タンノイのAutograph miniと違って気品は感じられないが、牧歌的でありながらも、情熱的だった。

こんな小さいのに見事な胴鳴りだった、ウッドベースの雰囲気を上手く再現していた。
無論、ソースには本来無い音が付加されてはいたが。

エンクロージャーは日本のギター職人が手掛けた物だ。
スピーカー端子も良いのを使っている。

バッフル板の締め具合は特許か何かは分からないが、
あちこちで、“タンノイがやってた事だよね”という声を聞いたものだ。


gyj5j56i4i7 (5)コピー ~ gyj5j56i4i7 (4)

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  1. 2014/11/05(水) 02:07:13|
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ESOTERIC MG-20

i.jpg

とても冷たい音だった、楽器系の外観だがモニター系に近い。
ベース部も金属と合金を使用していて、4kgもあった。

定価は70万越えであるのに、実売は30万前後で投げ売られ、
至る所で白い目で見られていたが、これも音は本物だった。

エソテリックが設計しタンノイが製造した、日英の混血児。
英国の職人の技術が、当然ここでも生きていた。

理性的で冷淡、同じ英国製でもATCは炎属性、タンノイは風属性、エソテリックは氷属性だった。
(重ねて言うが、エソテリックは日本のメーカー)

エソテリックはデジタルアンプばかり作っているから、音作りがどうしても無機質になる。

フォステクスのスピーカーに近いかもしれない、
あちらもエンクロージャーは木材(ブナ)を使っていて、ユニットはマグネシウムだ。

アンプにはラックスマンのM-600Aを合せたが、低域には張りがあり、
とても165mmのユニットとは思えなかった。

音場は縦にも横にも広くて、その点は最高に心地良く、
これで聴くグレゴリオ聖歌には無上の喜びがあった。悲嘆の中に生まれた慈悲の心を感じた。

ユニット配置は仮想同軸で、縦にも広い音場。

ウーファーは並列故、負荷が軽減され約6dB分の低歪み化。
加えてデュアルマグネットの為、磁束漏洩は少なく、磁束密度は充分だ。
低域の歪みは90dBでも0.5%以内に入るくらいの静粛性を感じた。

96%のマグネシウムは、純マグネシウムには程遠く思われるかもしれないが、
これまでに聴いたどの合金よりも癖が無かった。

一般に合金ウーファーは共振の為に、6000Hz辺りで暴れる事が多く、
ハイハットが不自然でストレスになっていたが、このユニットではそんな事は無かった。

ツィーターはネオジウムマグネットの為、少量でも磁束密度は確か。

聴いていて楽しくなる事は無かったが、共にある事に誇りを感じられるスピーカーだ。

i (1)

[タグ] オーディオ
  1. 2014/11/04(火) 01:28:07|
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Tannoy Autograph mini

P1010043.jpg

小さくともタンノイ、奏でる音楽は本物よりも心地良いと言われている。

エンクロージャーはバーチ積層材、表面の突き板は三大銘木の一つであるチークを使用。

箱鳴りを積極的に利用した楽器系スピーカー。ショートホーン採用で、吹奏・金管楽器もお手の物。

得意ジャンルは小編成のクラシック、女性ヴォーカル。ヴァイオリンを奏でれば、右に出るものはいない。
(少なくとも私がこれまでに使用したスピーカーの中で)

同軸スピーカーならではの音像定位の良さがある。

僅か10cmのユニットの為、中低域の辺りから音圧の減衰が始まる。
ユニットに多少の背圧が掛かっても、バスレポートは塞いだ方が良い。
無理に低域を引き伸ばしたとて、一般的なバスレフでは中域を荒らすだけだ。

マグネットはネオジウム、耐入力は意外にも高く、連続で50Wピークで200W。

内部線材はVan den Hulのシルバーケーブル。艶やかで心地良い高域を奏でてくれる。

ペーパーコーンのカラリとした明るさは、アコースティックギターを聴くのにも向いている。
小型故、胴鳴りの再現はだいぶ無理があったけれど。

正道からは外れるが、サブウーファーを使用すれば、オーケストラにも対応する事が出来る。

ラックスマンの純A級プリメインアンプとの相性は最高だった。
そのアンプ、L-550AⅡには陽光の日差しを感じる暖かさがあり、タンノイの持つ気品に柔和さを加えた。

石のアンプを使うなら、必ず純A級を使いたい所。しかし球アンプで味わう方が向いているだろう。

英国の職人が一つ一つ丹念に手掛けた、高級家具と同等の仕上がり。
少々下世話な話ではあるけれど、所有欲を満たしてくれた。

オーディオの喜びを真に教えてくれたのは、このスピーカーだった。

P1010056.jpgP1010045.jpg

[タグ] オーディオ
  1. 2014/10/31(金) 04:48:18|
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