百合ゲームレビュー -Works of "L" favorites-

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2015年 百合ゲーム総括

序文:


今年も百合要素を含む多くの作品が発売されました。
ここで、この一年を振り返ってみたいと思います。主要なタイトルのみを取り上げます。

そういえば、クリスマスがそこまで迫っているので、
「きみはね」をプレイするには絶好の時期ですね。

さて、では始めたいと思います。「一覧」、「総括」、「表彰」の三項をもって整理しました。



2015年 百合ゲーム一覧:


1/23  『きみはね 彼女と彼女の恋する1ヶ月』

2/27  『カミツレ ~7の二乗不思議~』

4/17  『FLOWERS 夏篇』

4/30  『白衣性愛情依存症』

6/26  『その花びらにくちづけを にゅーじぇね! 』

8/16  『ねのかみ 京の都とふたりの姫騎士』

10/1  『よるのないくに』

11/19 『オメガラビリンス』

 〃  『ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~』

11/20 『その花びらにくちづけを ゆりりん』

12/10 『ヴァルキリードライヴ ビクニ』

12/25
 『白衣性愛情依存症 【Windows版】』

12/31 『その花びらにくちづけを れぼりゅーしょん! りなぎさ』

(※念の為発売予定の作品も記載しました。12/20現在)



総括:


一言で言えば、コンシューマーゲームの活躍が目立つ年でした。

同人の中からも野心的な作品が現れ、低価格商業作品からは優れた日常系作品が目を惹きました。


2015年の主要な百合ゲームにおける一作目は、『
きみはね 彼女と彼女の恋する1ヶ月』です。
新規の百合ゲームは、およそ誰もが警戒を覚えるものですが、この作品に関しては全くの杞憂でした。

百合に興味を持ち始めた方が最初に手にするのに相応しい作品です。
とても優しい世界で、作品としての品位も高く、小ぶりですが綺麗にまとまっています。


次に、
『カミツレ ~7の二乗不思議~』ですが、体験版しかプレイしていないものの、
製作側(実制作のみならず広報や流通を含め)はこれが百合好きに受け入れられると思ったのなら、
全くの見当外れの的外れだと考えます。事前調査も不足していたのでしょう。


続けて、『FLOWERS 夏篇』です。相変わらずミステリィは残念なものでしたが、
物語を描こうとする姿勢自体は好印象でした。絵と音楽は言うまでも無く図抜けています。


さらに続けて、『白衣性愛情依存症』について。「ソルフェージュ」や「白恋」の系譜が
受け継がれている事を個人的に期待していましたが、別の方向に舵を切ったようです。
PC版は本編自体に変更は無いらしく、続編の構想も無いようです。


次に、『その花びらにくちづけを にゅーじぇね!』です。特に言う事はありません。


『ねのかみ 京の都とふたりの姫騎士』についてです。
未完結である為、まだ結論は出せませんが、シナリオは作り込まれています。
前編の売り上げは良かったようで、更にそれを後編の開発につぎ込んだらしいので、
次も十分に期待が出来ます。


『よるのないくに』について。事前に公開されていた情報が、シナリオのほぼ全てだったという
良くない意味での驚きはありました。ライターが誰であるかの噂はだいぶ前から出ていました。

サガフロはこちらの10倍以上の売り上げで、美化された思い出を持っている方もおられると思いますが、
個人的に、アセルス編が別段優れているとは思えませんでした。サガフロはシステム重視の作品だと考えます。
シナリオはどちらも雰囲気だけは良かったと感じました。


『オメガラビリンス』について。特に百合的な見所が多いわけではありません。
事情に明るくはないのですが、ローグライクとしては一般的に高く評価されているようです。


『ソフィーのアトリエ』についても同様に、百合的には薄かったそうです。


『その花びらにくちづけを ゆりりん』は未プレイです。


『ヴァルキリードライヴ ビクニ』について。アニメの仕上がりが個人的にイマイチだったので、
さして期待はしていなかったのですが、良い意味で裏切られました。



『その花びらにくちづけを れぼりゅーしょん! りなぎさ』について。プレイする予定はありません。



表彰:



一位 「ヴァルキリードライヴ ビクニ」 


ファントム(空中アクション)による操作感の良さ、シナリオ構成の丁寧さ。

群像劇で、人物毎の視点を取り入れている為、一人当たりの感情移入量は多くはないものの、
短い時間で全体を俯瞰する事が出来た。(とはいえ、アドベンチャーパートは10時間程度あった)

シナリオとゲーム性のバランスが整っていて、相乗効果をもたらしていた。
実際にアクションパートでキャラを動かす事で、キャラへの感情移入が促進され、
アドベンチャーパートで物語への没入と、同じく人物への感情移入が十分になされた。

各キャラには見せ場があり、変化もそれなりにだが細やかに描かれていた。

乱花の倫花に対する愛情や、桃の孤独とその克服、
ヴァイオラの小春に対する複雑な想い、満腹丸ちゃんや越後屋達の真実。

ギャグも面白いし、お色気もある。男性が割って入るという事も無かった。
出来るならこちらもアニメ化して、もっと多くの方に見て頂きたい。


これからもシリーズが続いて行くと思われます。今後ともヴァルキリードライヴから目が離せません。
(2016/12/28 追記:メインシナリオライターの松智洋氏が亡くなった事で、望みは薄いのかも知れません)



二位 「きみはね 彼女と彼女の恋する1ヶ月」 


日常系百合ゲームとして、非常に良く出来ていた。些細な瞬間を大切に思えるのが、日常系の良さだと考える。
突出した美点は見当たらないものの、大きなマイナスとなる点も無かった。以前にレビューした通り、ギャグは秀逸。

百合ゲームにこれまでは無かった、日常系を持ち込んだ稀有な作品。
今の所は、続編などが見込めないのが実に惜しまれる。
(2016/12/28 追記:先日続編が正式に発表されました)

シナリオライター兼ディレクターの方は百合作品の仕事を募集されているようなので、
是非ともその機会に恵まれればと思います。

このクオリティの作品が増えれば、百合ゲームに対する世間の目も好転する事でしょう。



三位 「よるのないくに」

多くの場所で言われているように、切り取った写真のようなブツ切りのシナリオ
は、正に残念の一言。
感情移入を阻害する要素は余りに多く、物語への没入もし難い構造であった。

しかしながら、絵的な面と音楽の為に雰囲気は良く、ゲーム性も十分。
アクションがイマイチだと感じた場合は、その欲求をヴァルキリードライヴで補いたい所。

DLCでシナリオの一部を後から公開するなら、本編に盛り込むべきだが、
商業上の理由という可能性も考えられる。(中古として市場に流されないように)

シナリオライターを発売まで隠し通した事と、VITA版でのグラフィック調整のずさんさはもはや詐欺に近い蛮行。
とは言え、一般的なコンシューマーゲームであそこまで百合を前面に押し出した事は、驚嘆に値する。


不満点が払拭された完全版が出る事が望まれます。



特別賞
 「ねのかみ 京の都とふたりの姫騎士」

前述した通り、シナリオ自体は作り込まれている。未確認だが設定も重厚なのだろう。
完結した後、絵的な面と諸々の演出を一新したリメイクが出される事になれば、高みへと至る可能性があるだろう。


いくぶん遠くからではありますが、この作品が成長していくのを見守っていきたい所です。



結語:


以上が2015年における百合ゲーム総括でした。
来年も良い百合作品に恵まれる事を願っています。

それでは良いお年を。





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  1. 2015/12/20(日) 06:49:38|
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